創業70周年から未来へ
2026(令和8)年、マサルは創業70周年の節目の年を迎えた。
――100年選ばれ続ける会社を目指す
コロナ禍以降も止めることなく、選別受注や原価管理、人材育成、働きやすい環境づくりなどの経営努力を積み重ねてきた。その結果、マサルグループの2025年度・第70期経常利益は6億5800万円、過去最高益を記録したのである。
ただし、これはゴールではない。むしろ次の課題は明確になっていた。今後はマサル単体ではなく、マサルグループ全体としてどう成長していくか。グループ各社の自主性を尊重しながら、共通の価値観のもと統一された体制をつくる重要性が明らかになってきた。
マサルはここ数年で、グループの陣容を着実に広げていた。まず2020(令和2)年、2001(平成13)年に閉鎖された横浜営業所が再開した。新しい横浜営業所は、リニューアルや修繕・改修工事を専門に行っている。次に2024(令和6)年、子会社として株式会社イノベイト(東京都江東区、操上悦郎代表取締役社長)を設立、イノベイトは建設資材の販売・リースを手掛けている。同年、子会社である株式会社マサルファシリティーズ(山﨑栄一郎代表取締役会長兼社長)が、空調設備工業株式会社(大阪市西淀川区)を完全子会社化した。空調設備工業の生業は、空調・塗装設備の設計・施工だ。
将来に向けて成長が見込まれる建物のリニューアル事業で求められるのは、幅広い提案力である。マサルが磨いてきたシーリング防水の高い技術に、設備工事、資材の販売・リースなどグループ各社が持つ力を結集し、これまで以上に高度な提案を行わなければならない。単に工事を受注するのではなく、建物の将来を考え、グループ全体で顧客にとって最適な価値を提供していくことが、今後のマサルの目標となった。
もっとも、会社は顧客だけに選ばれればよい時代ではなくなっている。これからのマサルは、社員からも協力会社からも、選ばれ続けなければならない。
顧客、社員、協力会社の三者から選ばれるために必要なのは、それぞれと信頼関係を積み重ねることだ。
顧客に対しては、品質、安全、技術、提案力で応え、信頼されること。価格だけではなく「安心して任せられる会社」として選ばれる必要がある。特にリニューアルの分野では、顧客の目的や建物の将来を踏まえ、過剰でも不足でもない最適な提案をすることが大切になってくる。
社員に対しては働きやすさだけでなく、成長できる環境を整え信頼されること。勝又は語っている。
安心できる環境のなかで、社員はチャレンジ精神を持って成長してほしい。特に、創業100周年を担うであろう若い世代に求めたいのは、のびのびと仕事をすること。もちろん安全・品質確保のためのルールは厳密に守りながら、それでも決まりきった仕事をするだけでなく、未経験の分野にも自主的に挑戦してほしい。何でもいい、やりたいことを楽しみながらやろう、柔軟に。

研修風景①

研修風景②
協力会社に対しては、適正な取引を続けて信頼されること。厳しいコスト環境でも、安全と品質を守るために必要な対価を確保することで、持続的な関係は生まれる。
顧客、社員、協力会社のどれひとつが欠けても、マサルが思い描いている未来の姿はない。三者と強い信頼関係で結ばれ、三者から選ばれ続ける会社であることが、マサルを真の100年企業へと成長させていくのである。
学生や若い世代に伝えたいマサルの魅力は、何なのか。
「社内のアットホームな雰囲気と、マサルという象徴的な社名ですね。社名は変えてほしくありません」(有田智賀子)
「人を育てる会社であること。マサルには自分を成長させながら会社をつくっていく面白さがあります」(勝又健)
「残業がほとんどないなど、労働環境が整っていることがひとつ。それから、個別に現場を任されるので、責任感を持ちながら技能者に指示を出したり、元請と話をしたりしなければならない。そういう意味での働きがいもあります」(苅谷純)
「マサルは『東京大改造2030 都心の景色を変える100の巨大プロジェクト』(日経BP刊)に掲載されている多くの建物でシーリング防水工事を受注しています。自分が手掛けた建物が形として残ることへ、誇りを持てることですね」(野口修)